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新型キックスe-POWERを斬る!


NISSAN 新型KICKS e-POWER 登場!

 

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日産 新型キックス

 日産キックスe-POWER(以下「キックス」という)は、2020年6月30日に発売された5ドアハッチのコンパクトSUVである。

同一車線自動運転技術であるプロパイロット各種先進安全技術を全2グレードに標準装備し、パワートレインおよび駆動方式は2グレードともにe-POWERのFF(前輪駆動)となる。

シリーズ式ハイブリッドであるe-POWERは、エンジンで発電を行い、モーターで走るという日産独自のパワートレインであり、ノート、セレナに続きキックスは第3弾の搭載となる。

パラレル式ハイブリッドとは異なり、エンジンは一切駆動に関与せず、常にモーターで走ることから、ガソリンで走る電気自動車というわけだ。

 

www3.nissan.co.jp

 

 エクステリア 

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 現行型キックス(P15型)は、南米や中国、東南アジアなどで既に販売されており、日本市場向けにマイナーチェンジが施された。

フロントは押し出しの強い迫力あるグリルを採用し、目つきの鋭い大型のLEDヘッドランプが装備されている。このLEDヘッドランプだが、フロントフェンダーの張り出しにうまく溶け込んでおり、個人的に好きなデザインのひとつである。

また、ダブルVモーショングリルを採用し、日産車らしいフロントマスクを演出しているが、ひとつ気づいた点として、e-POWERの象徴である青メッキのパーツが今回のキックスには採用されていない。おそらく今回のキックスは全車e-POWERであることから、視覚的な差別化は図られていないのだろうと予想できる。

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e-POWER車には青のメッキパーツが装着されている

 

 また、フロントエンブレム内部にはミリ波レーダーを搭載しており、フロントウィンドウ上部の単眼カメラと組み合わせて制御することによって、度の高いプロパイロット走行を実現している。

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キックスのリアビューは非常に特徴的で、落ち着いた感じというよりは、フロント同様押し出し感を強く感じる。テールランプも比較的大型で、リアバンパーはボディ同色でかなり張り出している。

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タイヤサイズは205/55/R17。タイヤはヨコハマタイヤのブルーアースE70が装着されている。

ホイールは切削光輝タイプの5本スポークのものが装着されている。

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インテリア

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 インテリアに関してだが、上位グレードである「Xツートーンインテリアエディション」のブラックとオレンジの組み合わせは悪くないと感じたが、全体的な質感はあまり高くないというのが正直な印象である。

ダッシュボードやセンターコンソールまわり、アームレスト部分などは革張りが施されているが、特にドアパネルに関しては、安っぽさが否めない

オレンジの部分は柔らかいが、そのほかの部分はとにかく安さを感じてしまうのは決して安くない車として残念なところである。

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シートは若干タイトだが、前席後席ともにゆったりとした空間を確保できている。

気になる後席の居住性だが、ライバルのコンパクトSUVクラスと比較しても、視界の広さ、頭上空間、足元空間はかなり良好であると感じた。

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ラゲッジスペースは広くもなく狭くもなくといった感じ。両サイドの張り出しが少し気になるが、後席は6:4の分割可倒式となっており、後ろからでも簡単に倒すことができるため、長尺物を積みたい場合などにも特に不便は感じないだろう。

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試乗レビュー

実際に走って感じるのは、やはりe-POWERのレスポンスの良さ。こればっかりは文句のつけようがない。4WDのラインナップがないのは個人的に残念だが、e-POWERはきめ細かい電子制御ができる為、ちょっとした雪道や悪路なら難なく走破できてしまうだろう。

乗り心地は少しコツコツさを感じるが、そこまで気にはならない程度。

また、e-POWERドライブはやはり実用的で、アクセルペダルひとつで減速、停止まで行えるため、通勤時の渋滞や、長い下り坂などで活躍するのは間違いないと感じた。

車両重量も1350キロと、エンジンやモーター、バッテリーを積んだSUVというのにかなり軽量に仕上げられていると感じたが、ハンドリングは意外にもSUVで、クイックというよりは少しゆったりという印象を得た。そこは少しSUVテイストを残しているのかもしれない。

 

今回の新型キックス、質感のわりに高額さを感じる点はあるが、e-POWERを搭載した初めてのSUVとして、今後の電動化の指針になっていることは間違いないといえる。

プロパイロット」などの先進技術や「SOSコール」などの安心安全装備が多数標準装備となっている点は非常に好印象な一台だと感じた。

 

日産キックス(車両本体価格)

「 X 」

 ¥2,759,900

 

「 Xツートーンインテリアエディション 」

 ¥2,869,900

 

 

記事:MAKOTO